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NASA、ついに認めた──ローブ博士が指摘した「3I/ATLASの異常な尾」は本物だった

I/ATLASの周囲に広がる複雑なジェット構造の新しい画像
2025年10月10日に撮影された、3I/ATLASの周囲に広がる複雑なジェット構造の新しい画像。(クレジット:The Virtual Telescope Project)

NASA、沈黙を破る

沈黙を守っていたNASAが、ついに言葉を発した。恒星間天体 3I/ATLAS(アトラス) の「異常な尾」──その存在を最初に指摘したハーバード大学のアヴィ・ローブ博士の初期分析が、正しかったと公式に認められたのです。


この発言を明らかにしたのは、米下院議員 アンナ・ポーリナ・ルナ氏(@RepLuna)。政府閉鎖の混乱の中、NASAとの直接交渉の内容をX(旧Twitter)で公表しました。


Rep. Anna Paulina Luna(@RepLuna)on X
Rep. Anna Paulina Luna(@RepLuna)on X

🛰 「NASAと3I/ATLASについて良い話し合いを行いました。政府が再開され次第、画像とデータは公開される予定です。残念ながら、官僚的な理由により現時点では不可能とのことです。ハーバード大学のアヴィ・ローブ博士(@GalileoProject1)の異常な尾の初期分析は正しかったと、NASAも認めています。技術の進歩により、今後も多くの恒星間天体を追跡できるようになるでしょう。」— Rep. Anna Paulina Luna(2025年11月6日投稿)

この一文、

「ハーバード大学のアヴィ・ローブ博士の異常な尾の初期分析は正しかったと、NASAも認めています。」は、NASAが初めて3I/ATLASの異常な尾(abnormal tail)”を公式に認めた発言であり、ローブ博士の分析を裏づける決定的証言となりました。


この投稿は45万件以上閲覧され、世界中の科学者と宇宙ファンに衝撃を与えています。そして、この“認定”の裏側には、40日間もの沈黙と封印された画像がありました。



「40日間封印された画像」をめぐる問い


ハーバード大学の天体物理学者アヴィ・ローブ博士が、新たなエッセイを発表しました。タイトルは――


「政府閉鎖が終わる今、NASAは40日前の3I/ATLASのHiRISE画像を公開できるか?」

現在、米国では依然として連邦政府の一部機能が停止中ですが、ローブ博士の指摘はその政治的混乱の中でも強く響きます。博士は、「科学的知識は官僚主義よりも優先されるべきだ」と主張し、NASAがまだ公開していない火星探査機による3I/ATLASの画像を「政治に人質にされたデータ」と呼びました。



「訓練データの罠」に陥る専門家たち


博士は、最近のインタビューで次のように語っています。

「新しい知識を妨げる最大の脅威は、専門家の傲慢さだ。」

恒星間天体3I/ATLASは、少なくとも7本のジェット構造を持つという観測結果が発表されており、その中には氷の昇華では説明できない挙動も見られます。


ところが、多くの彗星専門家はこの異常を「彗星活動」として片づけ、別の可能性──たとえば人工的な推進装置の存在──を考慮しようとしません。

ローブ博士はこの態度を、AIの訓練モデルにたとえます。もしAIを「彗星のデータ」だけで学習させれば、どんな天体を見ても「彗星」と判断するようになる。まさに、科学の思考停止です。


博士はかつてオウムアムアを「人工物の可能性がある」と指摘して批判を浴びましたが、その姿勢は今も変わりません。「想像力のない科学者はAIと同じ」と、科学界の硬直化に鋭い警鐘を鳴らしています。



火星から見た3I/ATLAS──未公開のHiRISE画像


2025年10月2〜3日、火星周回機 Mars Reconnaissance Orbiter に搭載されたHiRISEカメラが、3I/ATLASを1ピクセルあたり30kmの高解像度で撮影しました。そのとき天体は火星から約2,900万kmの距離を通過していたといいます。

しかし、その画像は40日以上経った今も公開されていません。ローブ博士はNASAに公式書簡を提出し、ルナ議員も同調して


「科学的知識は、官僚主義の後回しにされるべきではない。」とSNSで訴えました。




地球最接近へ──観測再開のタイミング


11月11日から、3I/ATLASは太陽からの角距離が30度を超え、地上望遠鏡による再観測が可能になりました。地球最接近は12月19日。博士はこの期間に、ジェットの速度・密度・組成などを精密に測定し、近日点通過による「花火」の破片を探す予定だと述べています。

もしそれらの観測が「自然な彗星活動」と一致しなければ、3I/ATLASが人工的な起源を持つ可能性は一層高まります。



科学を分断する「エゴ」と、つなぐ「謙虚さ」


ローブ博士は記事の中で、「科学は好奇心と謙虚さによって私たちを結びつける。だが、エゴが入り込めば、政治とSNSが私たちを引き裂く」と書いています。

この言葉には、博士自身が体験してきた“孤立”の重みもにじみます。常識を疑い、既存の枠を超える発想は、ときに批判や嘲笑を受けるものです。しかし博士はそれを恐れず、「科学は探偵物語のようなものだ。手がかりを集めながら真実に迫る過程こそが美しい」と語ります。



「地球外文明の証拠」をめぐる5年の賭け


さらに博士は、懐疑論者協会のマイケル・シャーマー氏と驚くべき賭けを交わしました。


「2030年までに、地球外文明の技術的人工物の存在を否定できない科学的証拠が見つかる。」

賭け金は、ローブ博士が主導するガリレオ・プロジェクト財団に寄付されます。博士は声明の中でこう述べました。


「銀河系には地球と太陽に似た恒星系が何十億と存在し、その多くは太陽系より何十億年も古い。科学的探求を続けることこそ、人類が宇宙と向き合う最善の道である。」


14歳の少女が見た「科学への恋」


記事の最後には、ローブ博士のもとに届いた一通の手紙が紹介されています。ニューヨーク州の家庭医マリーノ・タバレス博士からのものでした。


彼の14歳の娘は、父と一緒に望遠鏡を覗きながら3I/ATLASの話を聞き、「3I/ATLASは反物質で動いているの?」と尋ねたそうです。

博士はその手紙を紹介しながら、科学が世代を超えて心を動かす力を改めて語ります。「このような瞬間こそが、私が研究を続ける理由だ」と。



最後に──“未知”は敵ではなく、対話の相手


ローブ博士のメッセージは、単なる宇宙物理学の話ではありません。それは、私たちが未知とどう向き合うかという哲学でもあります。


3I/ATLASが彗星であれ、人工物であれ、この天体がもたらした最大の贈り物は、人々の間に「宇宙をもう一度見上げる心」を取り戻させたことではないでしょうか。


 そして、科学とは――その声を聞こうとする人間の営みそのものです。



株式会社アシーマ
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株式会社アシーマより


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