3I/ATLAS、近日点通過後の新データが示す「13%の質量消失」
- ACIMA WORLD NEWS 編集部

- 1 日前
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恒星間天体3I/ATLASは“自然物”か、“人工物”か
NASA・JPLが2025年11月5日付で公表した最新データによると、恒星間天体 3I/ATLAS(アトラス) は、10月29日の近日点通過後に緑色帯(0.464μm)で約5倍の明るさを示したことが確認されました。
さらに注目すべきは、非重力加速度(non-gravitational acceleration) の変化です。10月29日時点に比べ、加速度の値は約3分の1に減少したが、その検出精度はむしろ高まり、3.7σ(標準偏差)レベルで統計的に有意となりました。
🚀 「13%の質量消失」— 自然か、それとも推進か
観測によれば、3I/ATLASは太陽から約2億600万km(1.38天文単位)の距離で半径方向に1.1×10⁻⁶ au/日²、太陽方向に垂直な横方向に3.7×10⁻⁷ au/日²の非重力加速度を示しました。
Avi Loeb博士はこれを“ロケット効果(rocket effect)”として解釈し、質量の約13%が失われたと推定しています。これは、ガス噴出速度を300m/s(自然彗星の上限値)と仮定した場合の最小値です。
つまり、もし3I/ATLASが自然彗星なら、その周囲には13%以上の質量に相当する巨大なガス雲が形成されているはずです。しかし、もしそのガス雲が観測されない場合――この非重力加速度は、人工的な推進機構によるものという仮説が再び浮上します。
🌌 10の異常現象 ― そして、試される「科学の自由」
Loeb博士は、3I/ATLASが示す10の異常性を再確認しています:
黄道面と5度以内で整列する逆行軌道(確率0.2%)
太陽方向に向かう“逆尾”現象(通常彗星には見られない)
オウムアムアの100万倍の質量、ボリソフの1000倍の質量を持つ
火星・金星・木星との接近タイミングが異常に精密(確率0.005%)
ガス中のニッケル/鉄比が極端に高い(産業用合金に類似)
水の含有率がわずか4%
既知彗星にない極端な負の偏光特性(確率1%未満)
“Wow! シグナル”発生方向と9度以内で一致(確率0.6%)
太陽よりも青く、爆発的に増光
そして、巨大な非重力加速度が観測されながら、質量消失の痕跡がない
✉️ オーストラリアから届いた声 ― “科学は宗教ではない”
Loeb博士のもとには、世界中からメールが届いている。その中で、オーストラリアのデーキン大学の研究者、スカント・バタチャリア博士(Dr. Sukanto Bhattacharya) は次のように述べました。
「現代の科学界は、かつての“教会”のように閉じた構造を持ち始めている。異なる視点を提示する者は、もはや物理的ではなく“知的に迫害”されている。あなたが批判を受けながらも、知的誠実さを失わず議論を続ける姿勢に深い敬意を抱いています。」
Loeb博士が示すのは、科学とは権威でも人気でもなく、データによって導かれるものという信念です。そして、この信念こそが、いま最も強く求められている科学的勇気かもしれません。
🌠 次なる検証へ — JWSTが見つめる「アトラスの素顔」
もし3I/ATLASが自然天体であれば、12月にジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が捉える分光観測で、その内部組成(“皮膚”ではなく“中身”)が明らかになるでしょう。
しかし、もしも巨大なガス雲が見つからなければ――人類はまた一歩、「人工起源」という仮説に近づくことになります。
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