3I/ATLASの“太陽向きアンチテイル”、正体は小天体の巨大スウォームか?ローブ博士が“54,000kmのズレ”から読み解く新仮説
- ACIMA WORLD NEWS 編集部

- 6 日前
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3I/ATLAS の“太陽方向に伸びるアンチテイル”は、2025年11月の観測で最も注目された特徴です。ローブ博士は今回、それが単なるガス噴出ではなく、非蒸発の小天体が群れをなして形成する「巨大スウォーム」ではないかという新仮説を提示しました。
その根拠となったのが、NASA JPL Horizonsが算出する非重力加速度 Δ=0.0002。
この値から計算される位置のズレ 約54,000km が、実際のアンチテイルの角度と驚くほど一致していたのです。
🔭 3I/ATLAS最新観測:太陽側へ涙滴状に伸びるコマ
2025年11月22日、ドイツ・Feuerstein天文台では、60秒露光×106枚のスタック画像により、3I/ATLAS のコマが太陽方向(左下)へ涙滴状に約1アーク分伸びている様子が鮮明に捉えられました。
これは一般的な彗星では極めて珍しい形状です。
🛰 非重力加速度 Δ=0.0002 が示す“太陽方向へのズレ”
NASA JPL Horizons の最新版では、3I/ATLAS の非重力加速度は太陽からの距離に対して1/r²で減衰するとされています。つまり、太陽重力(1/r²)と同じ距離依存性を持ち、両者の比(=Δ)が軌道全体で一定になるという意味です。
その結果、3I/ATLAS は
「太陽質量が、わずか Δ 分だけ軽くなったような軌道」
で動くことになります。
🌌 もし周囲に“非蒸発オブジェクトのスウォーム”があれば?
ここでローブ博士は次のように指摘します。
🧩 1. 周囲の小天体(スウォーム)は非重力加速度を受けない
3I/ATLAS 本体は Δ の加速を受けて太陽から離れる。しかし周囲の小天体は受けないため、相対的に太陽側へ寄る。
🧩 2. そのズレは 54,000km(角度換算0.7 arc min)
これは実際に観測されたアンチテイルの長さと一致しています。
🧩 3. 1兆(10¹²)個の小天体なら“光の99%”を説明できる
質量は本体の0.1%
しかし表面積は 本体の100倍
→ HST画像の「ほとんどがコマ光」という特徴と合致
🌞 太陽接近時も離脱時も形状が変わらない理由
非重力加速度 Δ が 1/r² で働く場合:
接近時 → Δ × r
離脱時 → Δ × r
距離に比例して常に同じ角度スケールで太陽側に伸びるつまり、太陽方向への涙滴状形状が一貫して続く理由を説明できます。
🧭 興味深い問い:スウォームの正体は何か?
もしアンチテイルがスウォームなら、その正体は:
小さな岩石片?
非蒸発性の粒子?
あるいは──人工的に配置された物体?
分光観測がこの問いを決定的にします。
🧪 アシーマの見解(科学的中立+事実ベース)
アシーマは以下を重視します:
■ 1. スウォーム仮説は“完全に新しい自然モデル”として科学的価値が高い
人工物でなくても、これまでにない物理モデルで説明できる可能性があります。
■ 2. 主流研究者(Jewitt教授・NASA)は依然として自然彗星説
今回のモデルは“仮説のひとつ”であり、主流ではありません。
■ 3. 12月〜3月の分光観測が決定的
氷蒸発のガススペクトル
非蒸発物体の反射スペクトル
スラスター由来の高速度噴射スペクトル
→ これらは明確に区別できる。
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📘 中学生でもわかるまとめ
3I/ATLAS の太陽向きの光のスジは、ガスではなく 小さい天体の集まり(スウォーム) かもしれない
NASAの“非重力加速度”のデータと長さが一致する
もし1兆個の小天体なら、明るさのほとんどを説明できる
本当かどうかは、12月〜3月の観測でわかる




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