3I/ATLASの「非重力加速度」モデルに異変。NASA JPLが数値を再修正──ローブ博士が指摘する“最大の異常”とは?
- ACIMA WORLD NEWS 編集部
- 4 時間前
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今、何が起きているのか?
恒星間天体 3I/ATLAS の運動を追跡する NASA JPL 「Horizons」システムで、非重力加速度(A1) の値がここ数週間で何度も更新され、大幅に変動しています。
これは、彗星のように「氷が蒸発する力」で軌道が乱れる現象をモデル化する重要な数値で、A1 の変動は 3I/ATLAS が自然物か、それとも人工物か を判断する上で極めて重要です。
この数値の変化について、ハーバード大学のアヴィ・ローブ博士が最新の分析を発表しました。
■ 3I/ATLAS の非重力加速度 ― NASAモデルは正しいのか?
🔸 A1の値は“1/20”以下へ減少
2025年10月30日: 1.6×10⁻⁶ au/day²
2025年11月24日: 4×10⁻⁷ au/day²(4分の1)
その数日後: 6.8×10⁻⁸ au/day²(6分の1以下)
つまり、わずか1か月で 20分の1 近くまで下がった計算になります。
🔸 NASAの“新モデル”とは?
JPLは今回、従来の「H₂O蒸発モデル」ではなく、
CO₂蒸発に基づく 1/r² モデル(太陽からの距離の逆2乗則)
に変更しました。
しかしローブ博士は、
「この 1/r² モデルは、3I/ATLAS の実際の明るさの変化と整合していない」
と指摘します。
特に、3I/ATLAS が太陽最接近(10月29日)前後に急激に明るくなったという観測は、1/r² よりも ずっと急峻な 1/r⁷.⁵ の挙動と整合するという報告が複数出ています。
■ Jupiterの“ヒル半径一致問題”はどうなった?
ローブ博士が注目してきた最大の異常は、
3I/ATLASの木星最接近距離が、木星のヒル半径と“完全に一致していた”問題
ヒル半径とは?
木星が“重力的にモノを保持できる範囲”。この圏内なら人工衛星を置いても太陽に引き剥がされない。
以前の計算では:
予測される最接近距離:53.445 ±0.06 million km
木星ヒル半径:53.502 million km
→ 誤差 0.06 の範囲で完全一致
しかし、A1の数値モデルが修正された結果:
新しい最接近予測:53.587 ±0.045 million km
と わずかに外側 になりました。
ただしローブ博士は、
「これはモデルが不適切なだけで、実際にはまた一致に戻る可能性が高い」
と言及。
つまり、12〜3月の観測次第では、3I/ATLAS が木星ヒル半径“ぴったり”に向かう異常挙動が復活する可能性があります。
■ なぜ“非重力加速度”が重要なのか?
非重力加速度は、
自然彗星なら「氷の蒸発」で起きる
人工物なら「スラスター噴射」で起きる
という、決定的な識別ポイント。
特に今回は、
3I/ATLAS の光度変化が不自然
吹き出しの速度が大きい
明るくなるタイミングが異常に急
スラスター由来なら整合性がある
と言われています。
ローブ博士:
「スペクトル測定で、ジェットの成分・速度が決まれば“氷かスラスターか”判別できる」
これは12月〜2026年1月に入る Hubble / JWST / 地上大型望遠鏡 の観測で明らかになります。
■ 科学は“権威”ではなく“データ”で決まる
ローブ博士は記事の最後にこう書いています:
「地動説を否定したヴァチカンの主張が地球の軌道を変えられなかったように、NASAのモデルが3I/ATLASの軌道を変えることはできない。」
つまり、最終的な答えは、JPL Horizonsの軌道データが示す──ということ。
3I/ATLAS の“本当の素性”が分かるのは、2025年12月〜2026年3月のデータが揃ったときです。
🔭 アシーマ編集部の見解
NASAは「自然彗星」とする立場を維持
ローブ博士は「自然でも人工でもまだ判断できない」姿勢
非重力加速度モデルの揺らぎは 真剣な科学議論が必要な異常
私たちアシーマとしては:
“自然か人工か”の判定は早すぎるが、現状のデータは「自然彗星として説明困難」な挙動も含んでいるため、今後のスペクトル測定が決定打になる
のではないかと考えています。
■ アシーマ(Acima Corporation)より
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📝 最後に
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