top of page

恒星間彗星 3I/ATLAS:NASAが語った「最新観測データの全貌」と科学者たちのQ&A総まとめ(2025年11月19日 NASA公式ブリーフィング完全版)

ASAが公開した3I/Atlasの画像
NASAが公開した3I/Atlasの画像

※本記事は、2025年11月19日に行われた NASA公式ブリーフィング の内容をもとに、株式会社アシーマが日本語で再構成したものです。内容はすべてNASAの発表に基づき、正確性を最優先して翻訳・編集しています。(実際のブリーフィングの様子は、この記事の一番下でご確認いただけます。)


司会(Courtney)


皆さん、こんにちは。NASAゴダード宇宙飛行センターへようこそ。


本日は NASA の専門家とともに、恒星間彗星 3I/ATLAS(スリー・アイ・アトラス) の最新画像と最新知見をライブでお届けします。


「3I」とは “第三の恒星間天体(Third Interstellar)”、「ATLAS」は、この天体を発見した NASA資金提供の ATLASサーベイ望遠鏡 に由来します。


本日登壇するメンバーは以下のとおりです。

  • アーメット・シャトリア(NASA本部副長官 / Associate Administrator)

  • ニッキー・フォックス(NASA科学ミッション局長 / AA, Science Mission Directorate)

  • ショーン・ドマガル=ゴールドマン(NASA天体物理学部門 ディレクター)

  • トム・スタトラー(NASA惑星科学部門 太陽系小天体主任研究員)

それではまず、アーメット・シャトリアから最新情報をお伝えします。



🟦 アーメット・シャトリア(NASA本部副長官)


皆さん、こんにちは! アメリカは宇宙探査で世界をリードしています。

ATLAS望遠鏡(チリ)は、2025年7月1日、この彗星の最初の観測をマイナー・プラネット・センターに報告しました。それ以来、NASAは 3I/ATLAS の軌道・活動を継続して追跡しています。


■ はじめに:噂について明確にしておきます

この天体は 間違いなく「彗星」です。

  • その見た目

  • 活動(ガスや塵の放出)

  • 得られたすべての観測データ

これらは 彗星として期待される挙動と完全に一致 しています。

ただし今回の彗星は、「太陽系の外から飛来した」という点が極めて異例で、科学的価値が非常に高い。人類が確認した恒星間天体は、これで 史上3例目 にすぎません。


■ 政府閉鎖中の「推測の嵐」について

政府閉鎖によりNASAが発言できない間、世界中でさまざまな噂が飛び交いました。


私たちは状況を見守るしかありませんでしたが、多くの人がこの天体に強い興味を示したこと自体は素晴らしいことです。


NASAは毎日、「宇宙がどれほど不思議で、魔法のような場所なのか」を考えています。

数ヶ月前には、火星で古代生命の可能性を示すシグナルについても議論しました。

3I/ATLASは、そうしたNASAの探究心の真ん中にある存在です。


■ MRO(火星周回機)による画像

10月2日、火星探査機 Mars Reconnaissance Orbiter(MRO)の HiRISE カメラが1,900万マイル の距離から彗星を撮影しました。

3I/ATLAS は 白くぼんやりした球体 として写っています。これは彗星の核から放出される 氷と塵の雲(コマ) です。

では、この後の科学的詳細をニッキー・フォックスに引き継ぎます。



🟦 ニッキー・フォックス(NASA科学ミッション局長)


3I/ATLAS のような 恒星間彗星を観測できる機会は極めてまれ です。

彗星は「小さな宇宙の雪玉」であり、その氷と塵には、形成された領域の環境が閉じ込められています。今回の彗星は 太陽系外で形成 されたため、すでに興味深い「違い」が見え始めています。


■ 20以上のNASAミッションが観測に参加

3I/ATLAS は 10月30日に 火星軌道直内側で近日点 を迎えましたが、地球は太陽の反対側にあり地上からの観測は困難でした。

そのため、NASAの宇宙機群が活躍しました。

  • ハッブル宇宙望遠鏡(HST)

  • ジェームズ・ウェッブ(JWST)

  • SPHEREx

  • TESS

  • Swift(X線・ガンマ線)

  • MAVEN

  • Mars Reconnaissance Orbiter

  • Lucy

  • Psyche

  • Parker Solar Probe

  • SOHO(ESA/NASA)

など、20以上のミッション が協力し、可視光・赤外線・紫外線・X線など多様な波長で観測しています。

観測は 2026年春の木星軌道通過まで継続 します。



🟦 ショーン・ドマガル=ゴールドマン(天体物理学部門)


NASAの宇宙望遠鏡は、地上望遠鏡では見えないほど遠く・暗い天体を観測するために設計されています。その能力は、今回の彗星の分析にも大きく貢献しました。


■ ハッブルの観測(7月)

距離:約2.7億マイル

ハッブルは以下を明らかにしました:

  • 涙型のコマ

  • 核サイズ:約400m〜5.6km

  • 塵の放出量は「太陽系の一般的な彗星」と一致

  • 精密な軌道推定


■ ジェームズ・ウェッブ(JWST)と SPHEREx

赤外線観測では以下を検出:

  • 二酸化炭素(CO₂)が大量

  • 水の氷の存在

  • CO₂/水の比率が太陽系彗星と大きく異なる

理由としては:

  • 形成領域が太陽系と異なる

  • より強い宇宙線にさらされていた

  • CO₂が豊富な環境で形成された

など複数の可能性があります。

また Swift(X線・ガンマ線)や TESS もデータを提供しています。



🟦 トム・スタトラー(惑星科学部門 太陽系小天体主任研究員)


■ Psyche 探査機(9月8〜9日)

距離:3,300万マイル

白黒画像4枚を取得。


■ Lucy 探査機(9月16日)

距離:2.4億マイル

  • コマ

  • 太陽反対側に伸びる明確な尾

を確認しました。


■ MAVEN(火星周回機)

紫外線分光器で:

  • 火星の水素

  • 太陽系空間の水素

  • 彗星由来の水素(左側の小さな blob)

を分離して検出。

水蒸気生成率(彗星の水の放出量) の計算に利用されます。


■ SOHO(10月15–16日)

本来 faint すぎる領域でしたが、複数画像のスタッキング処理 により検出に成功しました。



🟦 メディアQ&A(主要ポイント完全版)


以下は、NASAが回答した内容を正確にまとめたものです。


Q1. 3I/ATLASの大きさ・形・起源は?


  • 核の直径は 数百m〜数km の範囲で推定中

  • コマに隠れて核が見えないため形状特定は困難

  • 明るさの変動から極端に細長い形状ではなさそう

  • 太陽系より古い星系から飛び出した可能性が高い

太陽系より古い“別の惑星系の化石”の可能性


Q2. 宇宙船の可能性は?


NASAの回答は明確:

人工物を示すデータは一切なし。3I/ATLAS は彗星として完全に説明できる。

Q3. 何を学べるのか?


研究者たちはこの彗星を 「凍った化石」「タイムカプセル」 と呼び、

  • 太陽系の起源

  • 他の星系の環境

  • 生命をもたらす揮発性物質の分布

を理解する上で 第3の視点 を与えてくれると説明。



Q4. 衝突の危険は?


  • 軌道は十分に解析済み

  • 地球・他惑星に衝突する可能性はゼロ

  • 黄道面から傾いた軌道のため、さらに安全性が高い

  • 「宇宙はほとんどが“空っぽ”」という例え話も紹介



Q5. 過去の恒星間天体との違い


天体

特徴

1I/ʻOumuamua

細長い形・活動が少ない

2I/Borisov

太陽系の彗星に近い

3I/ATLAS

Borisovに近いが、CO₂比率や塵の偏光などがより異なる


また、

  • アンチテイル(太陽方向に伸びる尾)が観測

  • 近日点後の複数ジェットは「爆発」ではなく、典型的な彗星活動



Q6. 非重力加速度(ロケット効果)


  • わずかに存在するが、太陽系彗星と同程度の自然な範囲

  • 解析には今後のデータ蓄積が必要



Q7. 画像がぼんやりなのはなぜ?


火星は“数メートル先”を撮っているが、3I/ATLAS は“1,900万マイル先”を撮っているから。

距離の差により、解像度が桁違い。



Q8. 彗星の年齢は?


  • 正確な数値化は不可能

  • 速度(60 km/s台)が太陽系近傍の星より速い

  • より古い恒星集団に属する星系から来た可能性が高い



Q9. データ公開について


  • NASAは完全オープンデータ方針

  • すべての観測データは順次公開

  • 一般市民が参加できるサングレイザープロジェクトなども紹介



🔵 アシーマ編集部の見解


今回のNASAブリーフィングは、科学的に慎重でありながらも、恒星間天体がもつ“異質性”の重要さを強調する内容でした。

とりわけ印象的だったのは、科学者たちが一貫して語った “違いこそ価値である” という姿勢です。


3I/ATLAS の CO₂比率、偏光特性、金属の蒸発比率、アンチテイル──いずれも「太陽系では珍しい」挙動であり、“ありふれた彗星では説明しきれない部分” が観測されていることは確かです。


それでも NASA は、推測に走らず、「データが示す範囲で冷静に判断する」という研究本来の姿勢を貫きました。


私たちアシーマは、こうした国際的な科学コミュニケーションの正確さを、日本語で適切に伝えることこそが、社会に必要な翻訳の役割だと考えています。



🗨️ 読者のみなさまへ:あなたはどう思いますか?


恒星間彗星 3I/ATLAS に関する今回のNASA会見を通じて、みなさんは 何を感じましたか?

  • この彗星はどこから来たと思う?

  • 太陽系外の“タイムカプセル”が私たちにもたらす意味は?

  • NASAの慎重な説明について、どう感じた?

  • 科学と推測のバランス、あなたはどこに線を引く?


今回の発表について、みなさまはどう考えますか?

ぜひコメント欄でご意見やご感想をお聞かせください。



🔵 株式会社アシーマからのメッセージ


宇宙科学の最新情報は、正確な翻訳 なしには伝えられません。

アシーマは、宇宙工学・製造業・AI・国際報道など 高度専門分野に特化した65言語の翻訳チーム を擁し、企業の国際プロジェクトを高品質な翻訳で支援しています。


宇宙科学・技術文書・国際ニュースの翻訳は、アシーマにお任せください。👉 お問い合わせ:Acima Corporation(株式会社アシーマ)



025年11月19日に行われた NASA公式ブリーフィング 


 
 
 

コメント


株式会社アシーマ​ (Acima Corporation)

​東京都渋谷区本町三丁目51番17号

Tel:  03-5860-8451

Fax: 050-3488-7534 

info[at]acima.co.jp

LINE: line.acima

株式会社アシーマロゴ(Acima Corp.)
  • Acima Corp LinkedIn
  • Acima Corp Facebook Page
  • Acima Corp Instagram
  • Acima Corp Twitter
  • Acima Corp Youtube Channel

© 2007-2025 by Acima Corporation. All rights reserved.

bottom of page