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【最新観測】3I/ATLASの“逆尾”がついに反転!ローブ博士が語る「太陽に背を向けた尾」の意味とは?(画像あり)

  • A.S.
  • 10月23日
  • 読了時間: 5分

更新日:11月14日

スペイン・カナリア諸島にある北欧光学望遠鏡にて観測された3i/Atlas
スペイン・カナリア諸島にある北欧光学望遠鏡にて観測された3I/ATLAS

スペイン・カナリア諸島にある北欧光学望遠鏡(Nordic Optical Telescope)による新しい画像です。 3I/ATLASの周囲に広がる輝きの変化は、太陽に向かう逆尾(アンチテイル)から、太陽の反対方向に伸びる尾への移行を示しています。最も明るい画素は赤い点で示されています。画像の「西」が太陽方向(Sunward)を示しており、各日付における太陽からの距離は地球‐太陽間の距離(au)で表されています。(クレジット:Jewitt and Luu, 2025)



3I/ATLASの核からの距離に対する正規化された表面輝度の変化
3I/ATLASの核からの距離に対する正規化された表面輝度の変化

Y軸:正規化された表面輝度(Normalized Surface Brightness)

X軸:核からの距離[秒角](Distance from Nucleus [arcsecond])

このグラフは、3I/ATLASの核からの距離に対する正規化された表面輝度の変化を示しており、X軸は「核からの距離(単位:秒角)」、Y軸は「正規化された表面輝度」です。



太陽に向かっていた尾が、ついに反


ハーバード大学のアヴィ・ローブ博士(Avi Loeb)が発表した最新記事によると、

恒星間天体「3I/ATLAS(C/2025 N1)」の“逆尾(アンチテイル)”がついに太陽反対方向へと転じたことが、スペイン・カナリア諸島にある北欧光学望遠鏡(Nordic Optical Telescope, 口径2.5m)によって確認されました。


これまで7〜8月の観測では、

3I/ATLASの尾は太陽に向かって伸びるという異例の形状を示していましたが、9月の観測ではついに通常の彗星のように太陽から離れる尾へと変化したのです。

博士はこの現象を、科学的に説明しつつも“宇宙の神秘がひとつ解けた瞬間”として紹介しています。


CO₂が主な活動源——氷と塵の共演


今回の観測結果を報告したのは、

惑星科学の権威デヴィッド・ジュイット博士とジェーン・ルー博士です。

彼らは、3I/ATLASの活動エネルギーが二酸化炭素(CO₂)の昇華によって主に駆動されていると結論づけました。


これは以前、SPHEREx宇宙望遠鏡およびジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)による分光観測でも示唆されていた結果と一致しています。

JWSTの高精度なスペクトル分析によると、3I/ATLASのガス成分はCO₂が87%、一酸化炭素(CO)が9%、水(H₂O)がわずか4%。

一般的な彗星とは異なり、「水よりもドライアイスが支配的な彗星」であることが明らかになりました。


「逆尾」から「尾」へ──ローブ博士とケト博士の新モデル


ローブ博士と共同研究者エリック・ケト博士は、

この逆尾から尾への反転現象を説明するための新しい理論モデルを発表しました。


彼らの解析によると、3I/ATLASが太陽に近づくにつれ、

温度上昇によって氷の昇華率が指数関数的に増加。

その結果、氷の粒子は急速に蒸発して寿命が短くなり、

代わりにより大きな耐久性のある塵粒子が残り、

それが太陽と反対方向に尾を形成したというのです。


つまり、逆尾は「氷の世界の儚い瞬間」、

そして現在見えている尾は「塵の世界の持続する姿」だといえるでしょう。


わずか4センチの“皮膚”が見せる宇宙の真実


ローブ博士の試算によれば、2025年7月から10月にかけて

3I/ATLASが失った質量は約200万トン。

しかし、全体の質量は約330億トンと推定されており、

これまでに観測された活動は、

「直径5kmの天体の表層4センチ分」に過ぎないと博士は述べています。


「私たちは、まだこの天体の“皮膚の一枚”しか見ていない。」


この比喩は、まさに博士らしい言葉です。

手のひらの長さをマンハッタン島の長さに比べるような、

スケール感の違いを一瞬で伝える巧みな表現です。


それでも博士は“未知”を恐れない


ローブ博士の同僚アダム・ヒバード氏は、

「もしこれが減速中の宇宙船だったとしたら、

逆尾がブレーキ噴射の結果であり、尾の反転は完全に予測可能だ」と述べています。


博士自身は「3I/ATLASはおそらく自然の彗星」としつつも、

このような仮説を排除せずに検証する姿勢を貫いています。

博士が繰り返すメッセージは明快です。


“Science is guided by evidence, not by expectations.”

(科学は、期待ではなく証拠によって導かれる。)


これからの観測に期待


10月以降、3I/ATLASは太陽の裏側にあるため、地上からの観測は不可能です。

しかし博士によれば、12月19日の地球最接近時や、2026年3月に木星探査機JUNOが行う観測で、その正体に迫る決定的なデータが得られる可能性があります。


博士は記事の最後でこう締めくくっています。


「もし近日点通過後も自然な彗星の特徴を示すなら、

3I/ATLASの評価を“ローブ・スケール”で2に引き下げる。」


それでも完全に“0”にはならない。

なぜなら、この天体の質量の大きさと軌道の精密さは、

それ自体が依然として謎だからです。



この数か月、私はローブ博士の「3I/ATLAS」シリーズを追いながら、毎回、科学の本質とは“わからないことを恐れない勇気”なのだと感じています。

逆尾が尾に変わった今も、博士は静かに、しかし確固たる信念で宇宙を見つめているのだと思います。


この冬、太陽の向こう側で何が起きるのか——。


次の観測報告を、またこのブログでお伝えしていきます。


画像クレジット

Credit: Jewitt and Luu (2025), Nordic Optical Telescope, Canary Islands

ESA / NASA / Hubble (July 2025 observations)

Avi Loeb, “The Anti-tail of 3I/ATLAS Turned to a Tail!”, Medium, Oct 19, 2025


文:ACIMA WORLD NEWS 編集部

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