海外旅行は楽しいですが、ストレスの原因になることもあります。旅行に行こうと思ったその瞬間から出発当日まで、旅行の計画には、考えることや準備することが山ほどあります。せっかくの見知らぬ土地での新たな体験への期待や魅力が、フライトのキャンセルや荷物の紛失、予期せぬ出費によって薄れてしまうこともあります。そこで今回は、次回の海外旅行で役立つ17の工夫をお伝えしたいと思います。
前回の海外旅行の際に、「もっとああすればよかった」とか、「こうするべきだった」と思っていることはありませんか?実は、そういったことは、あなたの旅行の習慣を少しだけ変えるだけで、良い意味でまったく異なる体験となるかもしれないことをご存じですか?ここでは、時間とお金を節約し、旅行を存分に楽しむための工夫をお伝えします。
旅行計画に役立つ17のこと+α
あなたは、旅行の計画を立てることにしました。当然あなたはオンラインで動画を見てみたり、ポッドキャストで話題の場所について聞いたり、特定の土地を訪れることについてずっと考えたりすると思います。そのようにして集めた情報を実際に具体的な旅行計画に変えることが、旅行の中で最も重要な部分であり、人によっては一番難しい部分である場合もあります。そんな方のために、効果的な旅行計画を立てるためにできる工夫を見ていきましょう。
1. 交通手段に関する工夫:Googleフライト(Google フライト)で価格アラートを設定
旅費の予算が決まったら、次は旅行の計画に移ります。もちろん、ツアー会社を利用するのも一つの手ですが、ツアー会社を利用すると当然個人旅行より高くなりますので、旅慣れている方や少しでも費用を抑えたい方などは、ご自分で交通手段を決定することになると思います。飛行機を利用する予定なら、Googleフライトの価格アラートを活用することがおすすめします。
Googleフライトは、さまざまな航空会社のチケット価格を簡単に検索・比較できる無料のオンラインツールです。Googleが価格の履歴も追跡し、現在の価格が平均より高いか低いかを示してくれます。特定のルートと日にちに対する価格アラートを設定することができますので、価格が変動するとGoogleから通知を受け取ることができます。
2. 旅行ハック:VPNを使用して予約
ところで、航空会社や予約サイトは、アクセスする地域によって異なる価格を設定しているのをご存じですか?VPNを使用することで、現在地とは異なる場所からアクセスしているように見せかけることができるので、より低い価格でチケットを予約することが可能になります。特に日本から(日本人が)アクセスをする場合は、他国の人がアクセスするよりも価格が高く設定してある場合があるので、ぜひVPNを利用してみてください。
3. 旅行用クレジットカードで支払う
買い物の際には、旅行用クレジットカードの使用を検討してみてください。旅行用クレジットカードは、日常の買い物や旅行関連の支出でポイントやマイルを獲得できるクレジットカードです。それらを航空券やホテル宿泊の購入に充てることができます。カードによっては、空港ラウンジアクセス無料、グローバルエントリーやTSAプリチェックのステートメントクレジット、提携ホテルでの早期チェックインなどの追加特典があります。旅行用クレジットカードには通常、旅行保険も付帯していますし、カードによっては、レンタカー保険、遅延保険、旅行キャンセル保険が含まれていることもあります。ちなみに筆者は昔からUnited Airlinesのマイレージカード(VISA)を長年(30年近く)使用してマイルを貯めていましたが、直近の規約変更で、いわゆる「超改悪」されましたので、凹んでいます。ですので、皆さんにはぜひJALかANA系のカードをお勧めします。
4. 【アメリカ方面への旅行限定】迅速なセキュリティ審査を申請
アメリカ方面に旅行予定の場合、ぜひ検討していただきたいのが、「事前セキュリティ審査」です。空港でTSAプリチェックの列をサクサク進んでいく人達を見て羨ましく思ったことはありませんか?そんなあなたにお勧めしたいのがTSAプリチェック、グローバルエントリー、CLEARなどのサービスです。事前承認された旅行者の空港セキュリティや税関手続きの待ち時間とストレスを大幅に軽減してくれます!
簡単にこれらの特徴をお伝えします。
TSAプリチェック (TSA PreCheck):
TSA(Transportation Security Administration)プリチェックは、アメリカ合衆国内での国内線旅行者向けのプログラムです。TSAプリチェックメンバーは、セキュリティチェックポイントで迅速な手続きを受けることができ、靴やベルト、ジャケットなどの一部の衣類を脱ぐ必要がなくなり、パソコンなどの電子機器や液体の携帯規制も緩和されます。会費は5年間で85ドルです。
グローバルエントリー (Global Entry):
グローバルエントリーは、アメリカ合衆国の入国管理を簡素化するプログラムであり、主に国際旅行者向けです。グローバルエントリーメンバーは、米国の一部の空港で特別な自動化された入国審査を受けることができます。通常、このプロセスは通常の入国審査よりも迅速で簡単です。他の恩恵には、TSAプリチェックの利点も含まれます(つまり、グローバルエントリーを申請していれば、別途TSAプリチェックを申請する必要がないということです)。グローバルエントリーの申請には、ビザや渡航歴の審査が含まれ、面接も必要です。こちらも有料で、一度承認されると5年間有効となります。会費は5年間で100ドルです。
CLEAR:
CLEARは、アメリカ合衆国の空港および一部のスタジアムで使用できる生体認証技術を利用したサービスです。CLEARメンバーは、セキュリティチェックポイントを素早く通過するために、指紋や瞳のスキャンなどの生体認証を使用します。CLEARはTSAプリチェックやグローバルエントリーとは異なり、セキュリティチェックを簡素化できるものではなく、セキュリティチェックポイントでの待ち時間を短縮することを目的としています。申請には、身元確認や生体認証のプロセスが含まれ、会費は1年間で189ドルです。
これらのサービスは、頻繁にアメリカに旅行する人や長い行列を避けて時間を節約したい人に最適です。いくつかの旅行クレジットカードは、上記のサービスの申請費用をステートメントクレジットで補填します。会費をクレジットカードで支払えば、費用が自動的に返金されることがあります。ぜひチェックしてみてください。
5. 荷物の重さを量る
あなたは旅行の荷造りは、出発の何日ほど前から始めますか?私は、大体2日程から、夫出発3時間前にやっと空のスーツケースを収納から引っ張り出してくるタイプです。そして、大体私のだけ荷物が入りきらず出発前大慌てで夫のスーツケースに荷物を押し込んでいます。いずれにしても事前に荷物を詰め終わったスーツケースを量ることをお勧めします。そうすれば、空港で余計な料金が発生しないようにするために荷物を詰め替えたり、余分なアイテムを捨てたりする手間を省けるからです。スーツケース用のはかり(スケール)を購入するか、家庭用の体重計でも代用できます。自宅を出発する前に荷物を量るのを忘れた場合は、空港に着いたら、利用する航空会社の空(使用されていない)のチェックインカウンターのスケールを借りてください。これにより、長い列に並んでから再度荷物を詰め直す必要がなくなります。帰国前なら、ホテルのフロントでスケールを借りることができるかもしれません!
6. 荷物の中身を写真に撮る
これは、海外旅行に行くなら必ずやっていただきたいです!!預けた荷物が紛失または損害を受けた場合、運輸省は航空会社に対してバッグとその中身について最大3,800ドルまでの補償を義務付けています(JALやANAについては、各航空会社にお問い合わせください)。完全に補償されるためには、空港に行く前に荷物とその中身の写真を撮っておくことが有効です。これにより、何かを盗まれたり(昨今は、空港職員による盗難が非常に多いようです)壊されたりしたと主張されるアイテムの価値を証明することができます。そして、何か被害を被った場合は、躊躇することなくかならず航空会社にご相談ください。
7. 荷物を追跡する
JALやANAについては心配ないかと思いますが、乗り継ぎなどで海外の航空会社を利用する場合は、彼らに荷物を追跡させるだけでなく、自分で荷物を追跡することもおすすめします。預入れの荷物にエアタグ(Airtag)を入れておけば、その位置を追跡し、万が一異なる場所に着いた場合でもすぐに対応できます。
8. 空の水筒を持参する
これはあまり大した工夫ではないかもしれませんが、特に空港内での飲料水の購入に多くの費用がかかるのを防ぐため、空の水筒を持参することは非常に有効だと思います。空港でのセキュリティチェック後、Starbucksや他のカフェで無料で飲料水をもらうことができます。また、多くの空港にはボトルを補充できるフィルター付きの水飲み場が設置されています。
飛行機への搭乗の際にお勧めしたいこと
すべての計画が完了し、いよいよ自宅を出発し空港に向かう準備ができました。空港に向かう途中でも、さらに旅行を充実させるためにお勧めしたいことがあります。
9. アップグレードをリクエストする
より快適に過ごすために席を選ぶことは重要です。ビジネスクラスに座れれば文句はありませんが、実際はエコノミークラスである場合がほとんどだと思います。ところで、エコノミークラスを予約している場合でも、フライト当日にチェックインカウンターでアップグレードの可能性を確認することができるのをご存じですか?もちろん追加料金はかかりますが、事前にビジネスクラスの席を予約購入するよりも、少し安くなることがあります。
10. 席を賢く選ぶ
飛行機の席を選ぶ際には、窓側か通路側かという古い議論を超えた考慮が必要です。どのフライト(機種)に乗るか、フライト後に何をするかによって最適な席が異なります。チェックインの際に搭乗予定のフライトの荷物収納スペースが限られていると言われた場合は、飛行機の後部に近い席を選ぶと良いでしょう。多くの人は、機内で最初に見つけた空きスペースに荷物を置くため、後部にはスペースが多く残っている可能性があります。一方で、乗り継ぎの時間が短い場合は、飛行機の前方に近い席を選んで、迅速に降りることができるようにすることをお勧めします。
11. 航空会社のアプリをダウンロードする
フライトに関する最新情報を手に入れるためには、空港に到着する前に航空会社のアプリをダウンロードすることをお勧めします。多くの航空会社のアプリには空港の地図が含まれており、どこに行くべきかを簡単に把握できます。また、スマートフォンから機内エンターテインメントを視聴したり、搭乗案内やフライト状況の通知を受け取ったりすることも可能ですので、お勧めです。
12. 再予約または払い戻し
航空会社がフライトのキャンセルや遅延を通知した場合、ほとんどの場合で次の利用可能なフライトへの無料再予約が提供されます。フライトのキャンセルにより旅行自体をキャンセルする場合は、未使用の旅行部分や支払った追加料金(荷物料金や座席アップグレード料金など)の払い戻しが可能です。これは払い戻し不可の航空券であっても適用されるはずですので、必ず航空会社に確認してください。
13. バンプの利点
航空会社が売り出した航空券数が座席数を上回った場合、彼らはまずボランティアで席を譲ってくれる人を探します。通常、バウチャーや割引チケットの形で報酬的なものが提供されます。ボランティアが不足している場合、航空会社は任意で(勝手に)乗客を選んで席を譲らせます。これは大体、乗り継ぎ予定のない客を選ぶことが多いですし、ここに書くのも悲しいですが過去には、有色人種であるから選ばれるケースもありました。このプロセスを「バンプ」と呼びます。
バンプされた場合、すでに予約が確定しており、チェックインとゲート到着が時間通りで、かつ航空会社が予定の到着時刻の1時間以内に目的地に到着させられない状況下では、補償が支払われることが一般的です。補償額は片道チケット価格の最大400%に達することもありますので、選ばれたことを悲観せずに、ぜひ最大限の補償を得てこのチャンスを喜びに変えられるようにしていただきたいです!
目的地着陸後にしてほしいこと
目的地に到着してもまだいくつかの手続きが必要です。荷物を受け取り、宿泊施設に向かい、ほっと心を落ち着かせるまでには、もう少し時間がかかります。
14. 荷物が遅延した場合はすぐに対応を。
航空会社はあなたの荷物を見つけ出す責任がありますが、荷物にAirtagを入れておけば、その位置を自分で確認し、航空会社と連携して迅速に対応させることができます。荷物が遅延した際には、適切な手続きを通じて合理的で検証可能な実際の付随費用の補償を受けることもできます。言葉が通じない場合は、日本オフィスに連絡を取るという手段もありますし、場合によっては通訳者を手配させることもできるはずですので、あきらめずに交渉してください。
15. シャトルバスからライドシェア(タクシー)への乗り換え
空港からの直接のライドシェア(タクシー)よりもコストを抑える方法です。無料シャトルなどで空港外のホテルに向かい、そこからライドシェア(タクシー)を呼ぶことで、空港で適用される追加料金を避けることができます。多くの大手ホテルチェーンは、一般消費者がホテルやコンビニでトイレを借りるのと同様のサービスとしています。(もちろん、何らかの理由でスタッフに「No」と言われてしまったら無理に乗ろうとしないでください。)
16. 通貨交換所よりもATMを利用する
海外旅行の際は、空港の通貨交換所を利用するのではなく、目的地に到着したらすぐにATMを利用して現地通貨を引き出すことをお勧めします。通貨交換所のレートが通常よりも高く設定されていることが多いのに対して、ATMのレートは比較的「普通」です。引き出した現金でタクシー代、チップの支払いなどに使用できます。
17. 外国取引手数料がないクレジットカードを使用する
海外での支出に際しては、外国取引手数料がかからないクレジットカードの使用を検討してください。これらの手数料は通常、取引ごとに約3%加算され、少額でも積み重なると大きな金額になります。多くの旅行向けクレジットカードはこれらの手数料を免除しており、手数料を免除するカードを事前に確認しておくことが賢明です。
よくある質問:
お金がないときに旅行に行く方法
お金があまりなくても旅行する方法の一つは、旅行報酬プログラムを利用することです。旅行用クレジットカードから得られるポイントやマイルを使用して、フライトやホテル滞在を無料で予約できます。最適な報酬を得られるクレジットカードを選ぶことで、旅行費用を大幅に節約することが可能です。
荷物遅延保険の利用方法
荷物が遅延した場合、特定の航空会社が提供する荷物遅延保険が役立つ場合があります。この保険は、荷物の遅延によって生じた合理的で検証可能な実際の支出を補償します。保険を利用するには、荷物が到着するまでの間に発生した費用の領収書を提出する必要があります。(例えば、荷物がなくなってしまい、郵送では間に合わないため、再度空港に出向き荷物を受け取らなくてはいけなくなった場合の交通費など。)
旅行サービスの詳細を把握する
旅行中には、予期せぬ事態が発生する可能性があるため、利用可能な旅行保険や荷物遅延保険、キャンセルポリシーなどのサービスの詳細を事前に確認しておくことをお勧めします。これにより、万が一の際に迅速に対応し、可能な限り最良の結果を得ることができるようになります。
柔軟性を持って計画を立てる
旅行の計画を立てる際は、予期せぬ変更に柔軟に対応できるようにすることが重要です。天候の変化や交通の遅れなど、不測の事態が発生する可能性があります。柔軟な計画を立てておくことで、これらの問題に対応しやすくなります。
旅行の経験を共有し、フィードバックを活用する
旅行から帰った後は、荼毘先での経験を共有することが他の旅行者にとって非常に役立ちます。旅行の評価やレビューをオンラインで共有することで、将来の旅行者がより良い決定を下すのに役立ちます。これは個人的な意見なのですが、特に日本人による評価やレビューは全体的に少なく、日本人ならではの感覚や、日本人だから経験することなどがたくさんあると思いますので、同じ日本人同士の助け合いという意味でぜひ共有していただきたいと思います。また、航空会社やホテルからのフィードバックを受け入れることで、彼らのサービス改善に貢献することもできます。
旅行の準備を徹底する
旅行の成功は、良い準備にかかっているといっても過言ではありません。出発前にパスポートの有効期限を確認し、必要なビザを取得してください。また、目的地の文化や習慣について事前に学ぶことで、到着後のカルチャーショックを最小限に抑えることができます。
旅行先でのローカル体験を求める
ただ観光名所を訪れるだけではなく、訪れた地域の文化や日常生活に深く触れることが、旅行の魅力を最大限に引き出してくれます。地元の市場を訪れる、現地の料理を試す、地元のイベントに参加するなど、ローカルの体験を積極的にすることで、その地の真の姿を体感できます。
テクノロジーを活用する
現代のテクノロジーを活用して、旅行をより便利で楽しいものにしましょう。スマートフォンアプリを利用して言語の壁を越えたり、迷った時の道を探ったり、地元のレストランや観光スポットを見つけることもできます。電子チケットやモバイルチェックインの利用は、紙のチケットを持ち歩く手間を省くだけでなく、旅行の効率を高めてくれます。
健康を維持する
旅行中も健康を維持することは非常に重要です。適切な水分補給を心がけ、バランスの良い食事を摂り、十分な睡眠を取ることで、旅行中の体調を崩すリスクを低減します。また、旅行保険に加入しておくことで、万が一の病気や怪我に対応できるようになります。
セキュリティに注意する
旅行先での安全は何よりも重要です。貴重品は身の回りに安全に保管し、怪しい行動や危険な場所は避けるようにしましょう。恐怖を植え付けたいわけではありませんが、海外で社、アジア圏への旅行でも日本人は目立ちます(お金をたくさん持っているイメージです)。ですので、旅行中は常に周囲の状況に注意を払い、安全を最優先して行動してください。
いかがでしたでしょうか?これらのことを実践すること、旅行中の不便を最小限に抑え、旅行をより楽しく快適なものにすることができると思います。事前の準備とこれらのヒントを駆使して、次の旅行も最大限に楽しんでいただければと思います。
それでは、次回の記事もお楽しみに!
※調べてほしいことなどのリクエストも受け付けております!お気軽にコメント欄にどうぞ!
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