翻訳を外注するメリット・デメリット|社内翻訳と翻訳会社の使い分け
- Acima Corp.

- 7 時間前
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翻訳を外注するか、社内で対応するかは、単純に「どちらが安いか」だけでは決められません。案件の量、専門性、納期、社内担当者の時間まで含めて考える必要があります。
社内翻訳が向いているケース
すべての翻訳を外注する必要はありません。
たとえば、短いメール、社内チャット、簡単なメモ、社内だけで使う資料など、外部に公開されず、多少表現にばらつきがあっても大きな問題にならない文書であれば、社内で対応した方が早い場合があります。
特に、社内用語や製品知識、業務の背景を熟知している社員がいて、その人自身に十分な語学力がある場合は、翻訳会社へ背景説明をするよりも、そのまま社内で訳した方が効率的なこともあります。
また、内容を確認するためだけの翻訳も、必ずしも完成度の高い外部向け翻訳である必要はありません。海外から届いたメールや資料の概要を社内で把握したいだけであれば、社内担当者や機械翻訳を使って素早く確認する方法もあります。
一方で、ここで注意したいのは、「英語ができる社員がいる」ことと「その社員に翻訳を任せられる」ことは同じではないという点です。
本来の担当業務を持つ社員が毎回翻訳まで担当すると、翻訳そのものにかかる時間だけでなく、用語確認、修正、社内レビューなどにも時間を取られます。
そのため、社内翻訳が向いているかどうかは、語学力だけでなく、
外部公開される文書か
誤訳した場合の影響が大きいか
専門知識が必要か
翻訳量が継続的に発生するか
社内担当者の本来業務を圧迫しないか
といった点まで含めて判断する必要があります。
外注した方がよいケース
一方、翻訳の内容が外部に公開される場合や、誤訳による影響が大きい文書では、翻訳会社へ外注するメリットが大きくなります。
代表的なのが、契約書、社内規程、就業規則、コンプライアンス文書、IR資料、技術文書、マニュアル、Webサイト、マーケティング資料などです。
こうした文書では、単に意味が伝わればよいわけではありません。
契約書であれば法律用語や条項間の整合性、IR資料であれば数字や財務用語、マーケティング文書であれば自然さやブランドイメージ、マニュアルであれば専門用語や安全に関する表現など、それぞれ異なる専門性が求められます。
また、社内では見落としやすいのが、翻訳した人と確認する人を分ける必要性です。
自分で訳した文章は、どうしても自分の解釈を前提に読んでしまうため、誤訳や抜けを見落とすことがあります。重要文書では、翻訳とは別の視点でチェックできる体制を持つことが、品質管理の面で重要になります。
さらに、複数言語を同時に展開する案件や、数十ページ、数百ページ単位の大量案件では、社内だけで対応すると管理そのものが大きな負担になります。
翻訳会社を利用することで、翻訳者の手配だけでなく、
言語ごとの担当者選定
用語の統一
スケジュール管理
品質チェック
ファイル管理
修正対応
などをまとめて管理できる点も、外注の大きなメリットです。
特に、社外に出たあとで簡単に修正できない文書ほど、最初から外注を検討する価値があります。
アシーマでは、法人向けの翻訳・ローカリゼーションサービスとして、案件ごとに必要な専門分野と言語に合わせて体制を組みます。
実は、見落とされやすいのが社内工数
翻訳を社内で対応すると、「外注費がかからないので安い」と考えがちです。
しかし実際には、社内担当者が翻訳に3時間、確認に2時間使うのであれば、その5時間も当然コストです。
しかも、翻訳作業そのものだけではありません。
原文の確認、専門用語の調査、過去資料との照合、上司や他部署への確認、修正、最終チェックまで含めると、当初想定していた以上に時間がかかることがあります。
特に注意したいのは、本来は別の業務を担当している社員が翻訳を兼務している場合です。
営業担当者が翻訳に半日使えば、その間は営業活動が止まります。人事担当者が就業規則の英訳に時間を使えば、本来の人事業務が後ろ倒しになります。
つまり、社内翻訳のコストは、
「翻訳に使った時間」だけではなく、「その時間にできなかった本来業務」まで含めて考える必要があります。
一度きりの短い文書なら社内対応で問題ないこともありますが、翻訳量が増えたり、継続的に発生したりすると、知らないうちに社内工数が膨らんでいるケースがあります。
外注費と比較するときは、金額だけではなく、社内で誰が何時間使うのかまで見た方が、実際のコストを判断しやすくなります。
外注のデメリットもある
もちろん、翻訳会社に外注すればすべて解決するわけではありません。
外部の翻訳者は、依頼企業の社内事情、製品の背景、過去の経緯、社内だけで通じる用語などを最初から知っているわけではありません。
そのため、依頼時の情報が少ないと、一般的には正しい翻訳であっても、
「うちの会社ではその言い方はしない」「その製品名は別の英語表記を使っている」「過去の資料と訳語が違う」
といった問題が起きることがあります。
これを防ぐためには、過去の翻訳、用語集、製品資料、既存の英語サイト、会社独自の表記ルールなどを共有することが有効です。
また、初めて依頼する翻訳会社とは、最初から完全に好みが一致するとは限りません。
何度かフィードバックをやり取りしながら、自社が好む表現や用語を共有していくことで、徐々に品質と効率が安定していきます。
つまり、外注には外注するのための準備が必要です。
「原稿を渡せば終わり」ではなく、必要な情報を翻訳会社に渡し、社内側も確認できる体制を作ることが、外注を成功させるポイントです。
実務では「全部外注」「全部社内」にしない
実際の企業運用では、すべての翻訳を社内で行う必要も、すべてを翻訳会社に任せる必要もありません。
むしろ、文書の重要度や用途によって使い分ける方が現実的です。
例えば、
日常的なメールや簡単な社内連絡は社内で対応する
内容確認だけなら機械翻訳を活用する
顧客向け資料やWebサイトは翻訳会社へ依頼する
契約書や規程など、誤訳リスクが高い文書は専門性のある翻訳者へ依頼する
大量案件や多言語案件だけ外部の体制を利用する
といった分け方ができます。
重要なのは、翻訳方法を一つに固定しないことです。
「この文書には、どの程度の品質が必要なのか」
「間違えた場合にどれくらい影響があるのか」
を基準に考えれば、社内対応と外注を効率よく使い分けやすくなります。
翻訳を社内で行うか外注するかの判断の目安
迷ったときは、次の点を確認すると判断しやすくなります。
外部公開する文書か
顧客、取引先、投資家、不特定多数が読む文書であれば、表現や品質への要求は高くなります。
専門用語が多いか
法務、IT、財務、医療、技術など、専門知識が必要な分野ほど、翻訳者の専門性が重要になります。
誤訳した場合の影響が大きいか
契約条件、安全情報、社内規程など、誤訳によってトラブルにつながる文書は外注を検討する価値が高くなります。
複数言語に展開するか
1言語だけでなく複数言語を同時に扱う場合は、用語や進行管理まで含めて社内負担が大きくなります。
翻訳量が多い、または継続的に発生するか
少量なら社内対応できても、定期的に翻訳が発生すると担当者の負担が積み上がります。
社内に十分な語学力と時間を持つ担当者がいるか
「英語ができる人がいる」だけでなく、その人が翻訳作業に時間を使えるのかまで確認する必要があります。
社内で品質を確認できるか
翻訳した後に正誤を判断できる人がいない場合は、外部のチェック体制を利用する意味が大きくなります。
最終的には、翻訳費だけではなく、品質リスク、社内工数、納期、必要な専門性まで含めて判断することが重要です。
「社内か外注か」ではなく、案件ごとに使い分ける
翻訳業務は、「すべて社内で行う」「すべて翻訳会社に任せる」という二択ではありません。
日常的なメールや内容確認のための資料は社内で対応し、外部公開する文書、専門性の高い文書、誤訳した場合の影響が大きい案件は翻訳会社に依頼するなど、文書の目的とリスクに応じて使い分けるのが現実的です。
また、外注費だけを見て判断するのではなく、社内担当者が翻訳や確認に使う時間、本来業務への影響、必要な専門知識、品質管理まで含めて考える必要があります。
翻訳会社への外注は、単に「翻訳作業を社外へ出すこと」ではありません。必要な案件に、必要な専門性と品質管理の体制を使うための選択肢です。
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