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防災庁、備蓄の「緊急要請」を11月2日に正式発出 家庭の5項目、自治体・企業にも点検要請

15 分前
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日本政府が予告していた家庭の備蓄に関する「緊急要請」が、2026年11月2日に正式に発出されました。新たに設置された防災庁は、国民に向けて、住宅の耐震対策、水・食料・携帯トイレなどの備蓄、避難先の確認といった5項目を呼びかけています。

今回は家庭だけでなく、都道府県や市町村の避難所整備、国の各省庁、さらに所管する企業・団体の事業継続計画(BCP)にも対象を広げています。大切なのは、文字の印象で不安になることではなく、公式文書が何を求めているかを理解し、できることから備えることです。

11月2日、予定されていた要請が実際に発出

防災庁は11月2日、公式サイトに「事前防災徹底のための緊急要請」を掲載しました。細野豪志防災大臣が国民に宛てた文書の日付も同日です。

AWNでは10月29日に、11月2日に要請が出される方針を紹介しました。今回はその続報として、正式発出後の原文に書かれた内容と、家庭以外への要請を確認します。前回は「発出予定」でしたが、今は「発出済み」です。

家庭への要請は5項目――何を確認するのか

政府が列挙したのは、①家屋の耐震診断・耐震化と家具の固定、②水・食料・携帯トイレなどの備蓄、③ハザードマップと避難場所・経路の確認、④非常持ち出し品の準備、⑤地域の防災訓練への参加、という5項目です。

家具の転倒を防ぐことや、逃げ道を塞がない配置にすることは、食料の備蓄と同じくらい基本的な対策です。1981年以前に建てられた住宅は、耐震診断の必要性を特に確認するよう求めています。

非常用の簡易持ち出し袋を用意する様子。米国FEMAの過去の教育用資料写真で、日本防災庁の新しい発表会場ではない。
非常用持ち出し品を考えるための資料写真。米国FEMAの過去の防災教育の一場面で、日本の防災庁による2026年11月2日の発表を撮影したものではありません。Credit: Michelle Collins / FEMA, Wikimedia Commons(米国連邦政府著作物・パブリックドメイン、無加工)。 出典: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:FEMA_-_40042_-_Student_smiles_with_her_student_%22starter%22_emergency_kit.jpg

最低3日、できれば1週間の水と食料

政府文書は、水と食料の備蓄を「最低3日間、できれば1週間分」としています。飲料水は調理用を含め、1人1日3リットルが目安です。3日分なら9リットル、1週間なら21リットル。4人家族ではそれぞれ36リットル、84リットルになります。

あわせて携帯トイレ、ティッシュ、トイレットペーパーなどの生活用品も必要です。普段使うものを少し多めに買い、使った分を補充する「ローリングストック」なら、無理なく備蓄を続けられます。

トイレと避難経路、持ち出し品を見落とさない

断水したときや下水管の安全が確認できないときには、普段の水洗トイレが使えない場合があります。携帯トイレの数だけでなく使い方も家族で確認しておきましょう。

ハザードマップで浸水・土砂災害・津波など地域ごとの危険を調べ、避難先と実際の道順を確認することも必要です。非常持ち出し袋には、薬、ライト、充電器、飲料水、必要な書類の控えなど、各家庭で欠かせないものを入れます。危険な場所にとどまって備蓄を消費するより、避難指示に従うことが優先されます。

自治体には避難所の環境改善など8項目

都道府県には市町村の取り組みを含めた実施状況の点検と支援を求めています。具体的には、防災人材の育成、国や他自治体からの応援を受け入れる体制、避難所の環境改善、災害協定の実効性確認、支援団体との連携、個別避難計画、帰宅困難者対策、仮設住宅用地の準備の8項目です。

避難所については「TKBB」と呼ばれるトイレ、キッチン、ベッド、バスの環境も挙げられています。家庭での自助だけを求めるのではなく、行政側の受け入れ能力を高めることも今回の要請の柱です。

企業にも事業継続計画と安否確認の整備を促す

国の各省庁に対しては、自らの業務継続計画(BCP)の点検・見直しに加え、所管する業界・企業・団体への事前防災の徹底を促しています。

企業の対策例として、建物や設備の安全確認、棚や機器の転倒防止、従業員の安否確認、災害時の指揮命令体制、訓練、食料・水・医薬品・トイレなどの備蓄、BCPの実効性確保が列挙されています。大企業だけではなく、小規模事業者も連絡先や代替業務手段を点検するきっかけになります。

救急・衛生用品がテーブルの上に並べられた資料写真。日本の備蓄要請の現場を撮影したものではない。
救急・衛生用品の例を示す資料写真。日本政府による今回の緊急要請そのものを撮影したものではありません。Photo: Shixart1985 / Wikimedia Commons, CC BY 2.0(無加工、原画像とライセンスへのリンクは画像出典を参照)。 出典: https://commons.wikimedia.org/wiki/File:First_aid_supplies_are_arranged_on_a_table_at_a_Red_Cross_event_in_a_community_center.jpg

年末には都道府県・省庁が進捗を報告

今回の政府資料には、呼びかけだけでは終わらせない仕組みも示されています。都道府県と各府省庁に対しては、年末に取り組みの進捗報告を求める予定です。

また、企業の防災・事業継続に関する実態調査や防災に関する世論調査を通じ、対応状況を点検する方針です。必要に応じて再要請や勧告、予算執行への反映を行うとしています。これは年末にすべての家庭の備蓄を個別検査するという意味ではありません。

「緊急」の文字をどう受け止めるべきか

今回の資料は南海トラフ地震、首都直下地震、日本海溝・千島海溝周辺の地震、富士山噴火など、もともと想定されている大規模災害への事前防災を目的としています。特定の地震の発生日が判明したという情報は示していません。

細野大臣も、緊急要請を戦争や災害の予知情報だと解釈すべきではない趣旨を説明しています。サイバー攻撃への家庭の備えと共通する面はありますが、今回の防災庁の文書が差し迫ったサイバー攻撃を予告しているわけでもありません。

不安を増やすより、今日できる準備を

まず家にある飲料水と食品の日数を数え、携帯トイレの備蓄を確認してください。次に家具の転倒防止、家族の集合場所、避難経路、薬や充電手段を一つずつ点検すれば十分な出発点になります。

大切なのは、怖がって買い込むことではなく、生活を続けられるよう普段から備えることです。関連するAWNの記事もあわせてご覧ください。日本政府の備蓄要請を事前に解説した記事、サイバー攻撃に備えるために個人が今日からできること。

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