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OpenAI、マレーシア2拠点のAI計算能力を契約 Firmusの全顧客契約容量900MW超に

2 日前
読了時間: 4分

オーストラリアのAIインフラ企業Firmus Technologiesは2026年9月8日、OpenAIと複数年の戦略的パートナーシップを発表しました。OpenAIはマレーシアにあるFirmusのAI Factory 2拠点から専用AI計算能力を契約し、Firmusのアンカー顧客になります。


今回のOpenAI マレーシアAIインフラ契約で重要なのは、「900MW超」という数字の意味です。これはOpenAI単独の契約容量ではなく、今回の契約を加えたFirmusの全顧客向け契約容量の合計です。


OpenAIが実際に契約する容量(MW)と契約金額は公表されていません。Reutersは、Firmusが契約金額へのコメントを控え、OpenAIからは記事掲載時点で回答がなかったと報じています。


OpenAI マレーシアAIインフラ契約の要点


Firmusの公式発表によると、OpenAIはマレーシアの2拠点で専用のAI計算能力を契約します。OpenAIのCompute Strategy担当VP、Sachin Katti氏は、マレーシアの新しいデータセンターが地域および世界で増えるOpenAI製品の需要への対応に役立つとの考えを示しました。


Firmusは現在、オーストラリア、シンガポール、インドネシア、マレーシアの4か国に合計7つのAI Factoryを展開しています。公式発表時点で稼働しているのはオーストラリアとシンガポールの2拠点で、残る5拠点は開発中です。同社はこれらについて、今後24か月以内のready-for-serviceを目標としています。これは目標時期であり、すでに稼働が確定したという意味ではありません。


データセンターのサーバーラックが並ぶサーバールームの参考画像
サーバールームのラック(参考画像)。FirmusやOpenAIのマレーシア施設を撮影したものではありません。Photo: Helpameout / Wikimedia Commons, CC BY-SA 3.0

900MW超は「OpenAI単独の契約容量」ではない


数字の読み違いには注意が必要です。Firmusの発表文は、今回のパートナーシップを加えた「全顧客」の契約容量が900MWを超えたと説明しています。OpenAIが900MW超を単独で契約したとは書かれていません。


また、マレーシア2拠点それぞれの容量、OpenAIに割り当てられる容量、契約金額、具体的なサービス開始日は今回の発表では明らかにされていません。ACIMA WORLD NEWSでは、公表されていない数字を推定して事実として扱いません。


NVIDIA Vera Rubinでアジア太平洋へ展開


Firmusは、アジア太平洋地域でNVIDIAの次世代プラットフォームVera Rubinを大規模展開するとしています。今回のパートナーシップに関連するAI Factoryでは、NVIDIA DSX AI Factory Platformを使い、Vera Rubin NVL72のラックスケールシステムとFirmusのHyperCubeを統合する計画です。


Firmusによれば、HyperCubeは液冷、機械設備、電力設備を統合したインフラシステムです。AIインフラの競争がGPUそのものだけでなく、電力、冷却、ネットワーク、建物設計、運用効率まで含む「フルスタック」に広がっていることを示す発表でもあります。


背景:OpenAIは計算基盤を世界規模で拡張


OpenAIとNVIDIAは2025年9月22日、少なくとも10GWのNVIDIAシステムをOpenAIの次世代AIインフラに展開するための戦略的パートナーシップに関する意向書を発表しました。当時の発表では、最初の1GWを2026年後半にVera Rubinで展開することを目標としていました。


ただし、今回のFirmus・マレーシア案件がその10GW構想に含まれるのか、別枠なのかは、今回確認した公式資料では明らかにされていません。両者を同一の容量として足し引きすることはできません。


世界的な意味:AI競争は「モデル」だけではなくなった


ACIMA WORLD NEWSが注目するのは、生成AIの競争軸がモデル性能だけではなく、計算能力を物理的に確保できるかというインフラ競争へ明確に広がっている点です。データセンターの立地、電力供給、冷却、ネットワーク、建設速度が、AIサービスの供給能力そのものを左右するようになっています。


Firmusがマレーシアを加え、オーストラリアから東南アジアにまたがる拠点網を構築していることは、アジア太平洋地域がAI計算基盤の重要な供給地域になっていることを示す一例です。


日本企業への影響


日本企業にとっては、AIデータセンター向けの電力設備、液冷・空調、建設・エンジニアリング、ネットワーク、半導体関連部材などの周辺サプライチェーンを追う意味がさらに大きくなります。また、東南アジアでAIサービスを利用する企業にとっても、計算基盤の地域分散はサービス供給やデータ戦略を考えるうえで重要なテーマです。


一方、今回のFirmus発表では、特定の日本企業がマレーシア2拠点に参画するとの発表はありません。日本企業への具体的な受注や投資を示すものではなく、ここで述べる影響はACIMA WORLD NEWSによる事業環境上の分析です。


ACIMA WORLD NEWSの視点


このニュースで最も注意したいのは「900MW超」の扱いです。大きな数字だけを見ると、OpenAIがマレーシアで900MW超を確保したように読める可能性があります。しかし一次情報が確認しているのは、Firmusの全顧客ベースの契約容量が900MW超になったということです。


同時に、OpenAIがマレーシアの2拠点で専用計算能力を複数年契約し、アンカー顧客になること自体は確認されています。AIインフラ投資を見るときは、発表された「総容量」と個別顧客に実際に割り当てられる容量を分けて読む必要があります。


一次情報



OpenAI・NVIDIA公式発表(背景資料、2025年9月22日):https://openai.com/index/openai-nvidia-systems-partnership/


照合情報




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