
ベトナム、輸出入品の分類新規則が9月15日施行へ 税関手続きを簡素化
ベトナムで2026年9月15日、輸出入品の分類と分類のための分析手続きを定める財務省通達85/2026/TT-BTC(Circular 85)が施行されます。ベトナム政府の官報で施行日を確認でき、従来のCircular 14/2015/TT-BTCと、その一部を改正したCircular 17/2021/TT-BTCを置き換えます。
今回の変更は関税率そのものを一律に変更するものではありません。輸出入品の名称・説明・品目コードをどの根拠で判断し、必要な場合にどのように分析・確認するかという税関実務のルールを更新するものです。ベトナムに工場や販売拠点を持つ日本企業、機械・部品・原材料を輸出入する企業には実務上の影響があります。
何が変わったのか
Circular 85の対象は、輸出入品の分類、分類のための分析、ベトナム輸出入品目表に関するデータベースの構築・利用です。税関申告者、税関当局、税関職員、関連する組織・個人が対象になります。
ベトナムの国営紙Nhan Danによると、新規則はデジタル化とデータ共有を強化し、紙書類の削減、処理時間の短縮、リスク管理の向上を狙っています。品目表だけでは商品の名称や説明を十分に特定できない場合には、権限ある機関が定めた基準・標準・技術規則を判断根拠として利用できることも明確化されました。
機械・設備の輸入手続きも簡素化
実務上のポイントの一つが、複合機械や機械設備に関する手続きです。Nhan Danの解説では、HS第84類、第85類、第90類に属する複合機械・機械集合体を1回の貨物として輸入する場合、リストと控除追跡票の登録が不要になるとされています。
また、未組立・分解状態で輸入する機械設備などの登録時期についても調整され、従来より準備時間を確保しやすい運用になります。ベトナムへ生産設備を持ち込む製造業では、申告前に新旧手続きの違いを確認しておく必要があります。
サンプリングと異議申立ての扱い
分類のために貨物サンプルを採取する場面でも手続きが簡素化されます。税関申告者が不在の場合、港湾運営者、地方政府機関、運送会社の代表者のうち、いずれか1者の立会いで採取できるとされています。従来より立会い調整による遅延を減らす狙いです。
分析・分類・技術基準評価の結果に申告者が同意しない場合についても、通知日から120日以内であれば、異議申立ての判断が出るまでサンプルを保存する仕組みが追加されました。複雑な品目については、専門省庁やAHTNなどへの照会、製造施設での確認が必要なケースを想定した処理期限のルールも整備されています。
日本企業への影響
ベトナムで製造・販売・調達を行う日本企業にとって、品目分類は関税だけでなく、輸入許可や専門検査などの適用判断にもつながる重要な実務です。新規則は手続き簡素化を進める一方、データベースの標準化とリスク評価も強化するため、商品説明、仕様書、構成部品、技術資料と申告内容の整合性はこれまで以上に重要になります。
特に、複数回に分けて設備を輸入する企業、複雑な機械や新製品を扱う企業、過去にHSコードの判断で税関と見解が分かれた企業は、9月15日以降の申告案件について現地通関業者や専門家と運用を確認することが重要です。
ACIMA WORLD NEWSの視点
今回の改正は、単なる「規制緩和」と見るより、ベトナム税関のデジタル化と中央集約型のリスク管理を同時に進める制度変更と見るべきです。書類が減る一方で、データの標準化が進めば、企業側にはより一貫した商品情報と分類根拠が求められます。
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一次情報
画像について
記事画像はベトナム・ハイフォン港Chùa Vẽ International Container Terminalの参考写真です。撮影:Phó Nháy。Wikimedia Commonsで著作権者によりPublic Domainとして公開されています。今回のCircular 85の個別検査案件を示す写真ではありません。




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