
米国、アジア3カ国産エアコンプレッサーに暫定相殺関税 最大112.29%
中国、マレーシア、ベトナムから米国へ出荷する一定のエアコンプレッサーで、2026年10月1日から高額の現金預託が必要になりました。米商務省は3カ国産の定置式・可搬式エアコンプレッサーについて、相殺関税の暫定肯定決定を公表しました。
暫定補助金率は中国で3.84~112.29%、マレーシアで92.86%、ベトナムで0.35~74.39%です。日本企業がアジア拠点や商社から対象品を調達し米国へ販売する場合、国名だけでなく、生産者・輸出者、製品仕様、第三国加工の内容を出荷前に確認する必要があります。

米国向け取引の対象となる定置式・可搬式エアコンプレッサーを表したイメージ。ACIMA WORLD NEWS編集部作成(AI生成)。実在の製品・企業を撮影した写真ではありません。
10月1日から輸入停止と現金預託
米商務省は2026年9月29日、中国、マレーシア、ベトナム産の定置式・可搬式エアコンプレッサーについて、補助金を受けた輸入品とする暫定肯定決定を発表しました。Federal Register掲載日の10月1日以降、米税関・国境取締局(CBP)は対象品の清算を停止し、原則として暫定税率に相当する現金預託を求めます。
これは最終的な関税命令ではありません。米商務省は並行する反ダンピング調査と最終判断をそろえ、2027年2月11日ごろの発表を予定しています。米国際貿易委員会(ITC)の損害調査も継続しています。
中国3.84~112.29%、マレーシア92.86%
中国ではFNA (Zhejiang)とその他企業の暫定補助金率が3.84%、回答不備などを理由に不利な推定を用いた6社は112.29%です。生産者と輸出者の双方に個別率がある場合は高い方、一方だけに個別率がある場合はその率が適用されます。
マレーシアは個別に列挙された企業とその他企業のいずれも92.86%です。調達先が同じ国でも、企業名と生産者・輸出者の組み合わせで税率が変わるため、国名だけで着地コストを計算できません。
ベトナムは0.35~74.39%
ベトナムでは、Hybest-Vietnamの0.35%がデミニミスとされ、同社分は暫定段階の清算停止・現金預託の対象外です。複数の列挙企業は74.39%、その他企業は37.20%です。
74.39%の多くは不利な推定に基づく率です。日本企業がベトナム拠点や商社経由で米国へ販売する場合、工場名、輸出者名、請求書上の当事者、実際の生産者を一致させて確認する必要があります。
対象は1~80ガロンの往復動式
対象は、電動、ガソリン、バッテリー駆動を問わず、1~80ガロンの一体型圧力容器を持つ一定の往復動(ピストン)式コンプレッサーです。出力は0.5~30馬力相当の範囲で、直結式・ベルト駆動式、完成品・未完成品、付属品とのキットも含まれます。
第三国や米国で組み立て、表示、包装、付属品追加などを行っても、対象品の性質が変わらなければ調査範囲に含まれます。一方、空気タンクを持たず出力1 CFM以下のインフレーター、ロータリースクリュー、ロータリーベーン、スクロール、遠心・軸流式のコンプレッサーは除外されています。
日本企業が出荷前に確認すること
中国・マレーシア・ベトナムから対象コンプレッサーを調達し、米国へ転売・組み込み・キット化する企業は、HTSコードだけでなく書面上の調査範囲、駆動方式、圧力容器容量、出力、ポンプ方式を照合してください。対象HTSの例として定置式8414.80.1615、8414.80.1625、8414.80.1635、可搬式8414.80.1685が示されていますが、最終判断は品目記述が優先します。
見積もりと契約では、暫定預託金の負担者、税率変更時の価格調整、最終決定やITC判断で命令が成立しない場合の精算、原産地・生産者情報の提供義務を確認することが重要です。





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