英国、宇宙ごみ除去に6000万ポンド超 ロボットで使用済み衛星2基を2032年までに撤去へ
英国が地球周回軌道の宇宙ごみを取り除く新ミッションを発表した。使用済み衛星2基を2032年までに軌道から撤去する計画で、政府支援額は6000万ポンドを超える。

英国が発表した新しい衛星除去計画
英国政府は2026年10月15日、地球軌道に残る使用済み衛星を回収する新しい宇宙ごみ除去ミッションへの支援を発表した。英国宇宙庁を通じて6000万ポンドを超える資金を投入し、2032年までに2基の使用済み衛星を軌道から取り除くことを目指す。
英国政府は、ロボット式の捕獲機構を備えた宇宙機が対象衛星をつかむ構想を説明している。これは今後実施する計画についての発表であり、10月15日時点で2基の除去に成功したという報告ではない。
宇宙ごみはなぜ深刻なのか
運用を終えた衛星やロケットの残骸、衝突で生まれた破片は地球の周りを高速で周回し続ける。衝突は現役衛星の故障につながり、新たな破片を生む可能性もある。
衛星は測位、気象、通信、地球観測などの日常サービスを支える。宇宙ごみの対策は宇宙産業の問題にとどまらず、地上のインフラを安定して利用するための課題になっている。
既存の対策と今回の違い
宇宙ごみ対策には、新しい衛星が寿命を迎えた後に自力で軌道を離れるための設計と、既に軌道上に残っている大型物体を外部から除去する取り組みがある。今回の英国の事業は後者に属する。
英国政府は衛星の修理、燃料補給、除去などの軌道上サービスを成長分野として位置づける。廃棄衛星の回収技術が確立すれば、安全対策だけでなく宇宙機を軌道上で操作する産業技術の発展にもつながる可能性がある。
成功までに残る課題と今後
役目を終えた衛星には、捕獲のために設計された取っ手や標識があるとは限らない。対象物体へ安全に接近し、姿勢を把握し、捕獲して軌道離脱させる一連の運用は技術的に難しい。
今後の注目点は対象衛星の選定、機体開発、試験、打ち上げと軌道上運用の進展だ。英国政府が掲げる2032年までの除去目標が達成されるかは、今後の工程によって判断する必要がある。日本にも宇宙デブリ低減と軌道上サービスの研究開発があり、技術実証の方法や制度を比較する価値がある。
一次資料





コメント